これはサイコサスペンスの話です。同一犯ではない連続猟奇殺人が萩原聖人演ずる記憶喪失の男の暗示によって起こります。これを追い詰めていくのが役所光司演ずる刑事です。役所光司の妻は精神を病んでいます。心理学者の協力を得て萩原聖人を追い詰めていくのですが、役所光司と萩原聖人と長台詞の対決シーンの演技合戦が見ものです。この作品は「FBI心理捜査官」のロバート・ケスラーだっけ、が推薦のコメントを送っていますが、あまりよく知られているとはいえません。が、「羊たちの沈黙」の流れを汲みますが、また違った上質のサイコサスペンスとなっています。黒澤監督は、これ以前は哀川翔主演の上質のやくざVシネマを撮っていたのですが、この作品で世界に認められ、“もう一人の黒沢”として知られるようになりました。ハリウッドがこの作品のリメイク権を獲得しています。
ラストは意味深で、どう解釈するかは皆さんの自由です。
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