
注)レンタルの方はこちら、livedoorぽすれんに会員登録が必要です。原田知世は、今でも僕のアイドルです。
この作品がデビュー作ですが、実はこの前に、「セーラー服と機関銃」のテレビ版に主演しています。それを偶然観たのですが、セリフ棒読みでひどかった。とても観れたものでは、ありませんでした。
「時を駆ける少女」では、大林宣彦監督にみっちり演技指導されたせいもあるのか、テレビのような事はありません。
役の大人の女性になりきれない少女の不思議なオーラと、原田知世自身が持つ不思議なオーラがマッチしています。
角川春樹は、監督もしてますが、周りのスタッフによって、何とか観れる映画を創れたという感じで、監督としての才能はあまりないようです。
映画友達は、「天と地」はひどかったといってました。
それよりも、プロデューサーとしての資質に優れていると思われます。
経営者としての手腕にも優れ、有名な“読んでから観るか、観てから読むか”というキャッチコピーのもと、大作、話題作をヒットさせました。
角川映画は、横溝正史の作品で成功した後、大規模なオーディションを行い、薬師丸浩子、原田知世、渡辺典子を専属女優としてデビューさせました。
いずれの主演作品もヒットさせ、一時期低迷期に会った日本映画を活性化させました。
薬師丸浩子のデビューといえば、僕より少し上の世代にとっては“事件”でした。少女漫画に登場するようなボーイシュな美少女だったからです。
僕も映画発表の記者会見を見て、ショックを受けた一人です。
代表作「セラー服と機関銃」や「Wの悲劇」などの作品や「時をかける少女」も今のフジテレビがプロデュースしているような映画制作の経験が少ないスタッフによって、創られているのではなく、ディレカンの相米慎二や大林宣彦、澤井信一郎、荒井晴彦など、映画を知り尽くした人々を起用しています。ヒットを続けらた要因は、彼らを起用した事も大きな要素となっているでしょう。
最近は、全く興味が沸かない「男たちの大和」などを製作していますが^^;
薬師丸浩子は、「Wの悲劇」で女優としての才能を開花させましたが、その後は、皆さんもご存知の通り、ただのおばさん俳優になってしまいました。
その点、原田知世はいまだに不思議なオーラに包まれています。上品というか、擦れてない感じがします。
同じ境遇に育った姉の原田貴和子には、それは感じませんでした。
「私をスキーに連れってて」で再ブレークしました。「彼女が水着に着替えたら」でも、その魅力は健在でした。あの顔を膨らませて少し怒ったような演技が僕のお気に入りです。少しくらい演技が下手でもいいのである!
崔洋一監督のテレビ作品(題名は忘れてしまいましたが)の中では、恋よりもカメラマンに憧れる助手の仕事を優先させる一人の自立した女性を見事に演じきっていました。
この作品は、伊武雅刀演じる師匠のカメラマンとの関係を上手く描いた良作です。
近作では、「姑獲鳥の夏」で新しい境地に挑戦し、竹中直人の久々の監督作「サヨナラ COLOR」では、竹中直人の初恋の人を演じています。
原田知世の不思議なキャラクターは、音楽プロデューサーの目にも留まり、ヨーロピアンな数少ないジャンルの音楽も歌っています。
最近、結婚されたようですが、これからも所帯じみることなく、活躍される事を期待します。
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