「アビエイター」～スコセッシは巨匠の道を歩んでる～

「ギャング･オブ･ニューヨーク」に引き続いてマーティン・スコセッシと
レオナルド・ディカプリオが再びタッグを組んだ作品です。
この映画は、レオナルド・ディカプリオが扮したハワード・ヒューズの半生を描いた作品です。


アビエイター 通常版

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～ストーリーねたばれ～

冒頭、父の石油事業の財産で富を得たハワード・ヒューズが航空アクション映画「地獄の天使」を膨大な飛行機を用いて撮影する場面から始ります。しかし、ハワード・ヒューズは現状に満足せず、あるパーティーの席上で他の映画会社の監督に、カメラを貸してくれないかと申し込みます。で、その映画監督に「今、何台のカメラがあるのか？」と尋ねられ、ハワード・ヒューズは「２０数台だ」と答え、皆あっけに取られ、「ビジネスマンはビジネスだけをしてたらいいので素人が簡単に映画など撮るものではないよ」と諭されます。皆は、内心、絶対成功しないだろうと馬鹿にしていました。このように、ハワード・ヒューズは、何においてもその業界の常識を覆す型破りです。予想に反して、この映画は大ヒットします。
また、ハワード・ヒューズは無類の飛行機マニアで、当時の最新の飛行機を自分の会社に制作させ、自分で操縦し、世界最速を記録します。
そして、第二次世界大戦のさなか、国から援助を貰い、輸送機をやはり自分の会社に製作させます。ハワード・ヒューズの完ぺき主義のせいで、この輸送機は現実には使用される事はなかったのです。このことが後々、大きな問題となります。
また、ハワード・ヒューズは、一般の旅客機ビジネスにも参入します。当時、国際線は一社が独占していたのですが、ハワード・ヒューズは、このことに大いに不満を持ち、その会社の株を買占めます。この事に、危機感を抱いた当の会社は、先の国から多額の援助を貰いながら、一度も使用される事のなかった輸送機に関して、ハワード・ヒューズを査問委員会に掛けます。
この頃から、ハワード・ヒューズは精神的に追い詰められ、おかしくなってきます。その描写とデカプリオの演技は素晴らしいです。
また、ハワード・ヒューズは、ギネスブックに載るような大変大きな旅客機を試作し、その飛行を成功させます。

～ストーリーねたばれ終わり～

全体としてスコッセシ監督は、ハワード・ヒューズの生涯を飽きささず、見事に映像化し、ディカプリオもその期待に応えています。
日本では、デカプリオは、レオ様とか呼ばれアイドル視されていますが、本国アメリカでは、演技者としての評価が高いそうです。
「ギャングオブニューヨーク」といい最近のスコッセシは確実に巨匠の道を歩んでいると思わせる作品でした。

トグサ的評価：★★★★星半分

スコッセシ監督は、ギャング映画に戻り来年「インフェルナアフェア」を公開されるそうです。

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