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特集 北野武 第1回 「ソナチネ」

ソナチネ
ソナチネ

この作品は、現在までの北野武の最高傑作だと思います。
この作品が発表された当時、通常より長い間、通常よりカッティングが長い間や北野武のナルシズムについて批評で取り上げられていました。
当時、北野武自身が“自殺”への言及が多かったのも事実です。
あのバイク事件の少し前に発表されていると思われます。
海岸での相撲の様子を紙相撲のように描写する実験的な映像化に成功しています。また、ロシアンルーレットの様子は、北野武の自殺願望やヤクザの覚悟を表しています。ここには、ユーモアの要素も組み込まれていますが。
また、なめた態度をとる素人を脅す場面があるのですがあるのですが、その脅し方が独特で、その時取る北野武を含めたヤクザたちの態度がヤクザの空恐ろしさを表しています。
また、北野武は小さな組長ですが、幹部と一緒のときのバーの場面で、幹部が「タバコ吸っていいぞ」との一言で一斉に皆がタバコを吸い始めるシーンも印象的です。
とにかくどこで知ったのか、ヤクザの非情な面を良く描けており、若松孝二監督に“北野武はヤクザの世界の実情をよく知っている”と言わしめた作品です。

~ストーリー~

北野武は小さな組の組長をしているのですが、系列の幹部から沖縄の抗争に参加するように言われます。北野武の組は、それまでにも抗争に参加させられ、組員を何人か失っており、その事を幹部に言い、参加を渋るのですが結局は参加を強制させられます。
沖縄に飛び、そこでキャンプみたいなものを張ります。
抗争は圧倒的に不利で、組員が次々凶弾に倒れていき、最後には北野武が単身、敵地に乗り込んで行きます。

~ストーリー終わり~

全体として、小さな組のおかれた悲哀を上手くストーリーに組み込み、よく表しています。
また、ヤクザの一員を演じている勝村政信がいい味を出しています。

トグサ的評価:★★★★星半分

「ソナチネ」という題名はクラッシクの世界の用語で、北野武は一連の作品の一つの節目を表すために付けた題名です。
最近の作品こそ、北野作品は観客動員も多いですが、当時は武自身が自虐的に“俺の作品は観客がはいらねえ”といってたほど、観客動員は非常に少なかったです。僕が映画館に観に行った時も数人しか観ていませんでした。武の才能を信じ、プロデュースし続けた奥山和由と出資し続けたバンダイには頭が下がる思いです。
この作品の姉妹版の「HANABI」当たりから話題になりましたが、こちらも武の自殺願望やナルシズムが出ていますが、自殺願望はともかくナルシズムについてはこの「ソナチネ」の方が上手く昇華されているのではないでしょうか?
最近、東京芸大の映像学科の主任教授に就任したようですが、自主映画も撮影所システムも学んでいない北野武が良質の作品を送り出しているのは全く持って脱帽です。

注)購入を検討されている方は、画像をクリックしてください。
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